広島で備える「もしも」のとき ~親族が亡くなった際のトラブルと生前対策~
2025/04/08
広島で備える「もしも」のとき ~親族が亡くなった際のトラブルと生前対策~
広島県でも全国同様に少子高齢化が進み、人口の約3割が65歳以上という超高齢社会となっています。大切な親族が亡くなったとき、残された家族が困らないように**生前の備え(終活)**をしておくことはとても重要です。今回は、親族が亡くなった際によく起こりがちなトラブルと、それを未然に防ぐための生前対策について、広島県に特化した情報も交えながらわかりやすく解説します。高齢のご本人はもちろん、ご家族や終活を考えている方もぜひ参考にしてください。
親族が亡くなった際によくあるトラブル
身近な親族が亡くなると、悲しみの中でも様々な手続きや対応に追われます。その際によく発生しがちなトラブルには、例えば次のようなものがあります。
-
口座や契約内容が不明:故人がどこの銀行に口座を持っていたか、どんな契約(クレジットカード、ローン、会員サービス等)を結んでいたかが分からず、手続きが滞るケースがあります。特に近年はデジタル遺品の問題も増えています。故人のスマートフォンやパソコンにロックがかかって解除できないと、ネット銀行の口座情報や電子マネーの残高、各種オンライン契約の詳細を確認できません。結果として、「何がどこにあるのか」手探りの状態になりがちです。
-
サブスクや保険の解約漏れ:故人が利用していたサブスクリプションサービス(定期課金の動画配信や音楽配信、通販サービスなど)や携帯電話・各種保険契約が、亡くなった後も解約されず放置されてしまうケースです。サービス提供側は利用者の死亡を知らないため、自動的に解約されることはなく、手続きをしない限り月々の請求が止まりません。後になって故人宛てに請求書が届き、そこで初めて解約漏れに気づいて慌てる、といった事態になりがちです。また逆に、故人が加入していた保険契約を家族が把握しておらず、本来受け取れる保険金を請求できないといった損失につながるケースもあります。
-
遺言書の有無:故人が遺言書を残していなかった場合、法律で定められた相続人同士で遺産分割の話し合い(遺産分割協議)を行う必要があります。しかし遺産をどう分配するかで家族の意見が食い違い、手続きが進まないことがあります。遺言書がないために名義変更や相続登記がストップしてしまい、預貯金口座が凍結されたまま生活資金に困るケースもあります。また、遺言書があっても内容に不備があったり存在に家族が気付かなかったりすると、結局トラブルになることもあります。
-
相続人同士の争い:遺産の分け方や葬儀の方針、故人の持ち物の扱いなどを巡って、相続人(家族や親族)同士で争いになるケースも少なくありません。特に遺言がない場合や、財産の分け方に不公平感がある場合、感情的な対立に発展しやすいです。例えば「誰が故人の預金を管理するか」「実家の不動産を誰が相続するか」などで揉めてしまい、相続手続きや遺品整理がなかなか進まないことがあります。実際に弊社が遺品整理をお手伝いしたケースでも、兄弟姉妹間で意見が対立して作業の日程調整から難航したことがありました。なお、「相続で揉めるのはお金持ちの家だけ」というイメージもありますが、実際には遺産総額1,000万円以下の比較的少額な相続でも家裁で争いになるケースは全体の3割にのぼっています。金額の多寡にかかわらず、どんな家庭でも起こり得るトラブルなのです。
以上のように、親族の死亡後には様々なトラブルが発生しがちですが、事前の備え次第で多くは防ぐことが可能です。では具体的にどのような生前対策をしておけば良いのでしょうか。
トラブルを回避するための生前対策
「終活」という言葉が広まり、広島県内でもエンディングノートのセミナーや相続対策の相談会が増えています。ここでは、先述のようなトラブルを未然に防ぐために有効な生前対策を紹介します。できることから少しずつ準備しておきましょう。
-
エンディングノートを書いておく:エンディングノートとは、自分が元気なうちに家族に伝えておきたいことや万一のときに備えておきたい情報を書き留めておくノートです。法的な効力はありませんが、財産や契約のリスト、葬儀や延命治療の希望、伝えたいメッセージなど幅広い項目を自由に記録できます。書式も市販のノートから自治体が配布するもの、インターネット上のデジタル版まで様々です。エンディングノートを書いておけば、残された家族が**「何がどこにある?何をしてほしい?」**と戸惑う事態を避けられますし、本人にとっても自分の人生を見つめ直す機会になります。「終活」というと後ろ向きなイメージを持つ人もいますが、エンディングノートは決して縁起でもないものではなく、前向きに生きるためのツールとして活用してみてください。
-
法的に有効な遺言書を残す:遺産分割でもめるリスクを減らすには、やはり遺言書(ゆいごんしょ)の準備が有効です。遺言書があれば、法定相続分とは異なる遺産の分け方や、特定の財産を誰に相続させるかを指定できます。例えば「自宅は長男に相続させる代わりに、預金から長女へ〇〇万円を渡す」といった指定が可能です。遺言書がない場合、法律どおりの割合で分けることになりますが、それが各家族にとってベストとは限りませんし、話し合いに時間がかかると相続手続きが進まず不利益が生じます。遺言書には自分で書く自筆証書遺言と、公証役場で作成する公正証書遺言がありますが、形式不備による無効や紛失の心配がない公正証書遺言がおすすめです。専門家に相談しながら、いざという時に確実に効力を発揮する遺言書を作成しておきましょう。
-
財産目録・契約リストの作成:自分の財産や契約の**「棚卸し」をして一覧にまとめておきましょう。具体的には、銀行口座や証券口座の情報、加入している保険や年金、クレジットカードやローンの契約、持っている不動産や貸金庫の場所などです。重要な書類(通帳や権利証、保険証券など)の保管場所も記しておくと安心です。財産目録を作成しておけば、残された家族が「何がどこにどれだけあるのか」**すぐ把握でき、見落としや二度手間を防げます。また、故人の財産が明確になることで遺産分割の話し合いもスムーズになります。
-
デジタル資産やサブスクの整理:パソコンやスマホの中には、ネット銀行や電子マネー、SNSやクラウドサービスなど大事な情報が数多く含まれています。こうしたデジタル資産の存在とアクセス方法も、生前に整理しておくことが大切です。例えば主要なIDやパスワード、スマホやPCのロック解除方法を信頼できる形で記録・保管しておきます(※第三者に悪用されない工夫は必要です)。AppleやGoogleでは、万一の際に指定した相手がデータにアクセスできる**「デジタル遺産管理機能」**も提供されています。また、利用中のサブスクサービスがあればその一覧を作成し、不要なものは生前に解約しておきましょう。契約者が亡くなっても契約は自動では止まらないため、放置すると料金の請求が相続人に引き継がれてしまいます。日頃から自分の契約状況を家族にもわかるよう整理しておくことが、デジタルトラブルを防ぐカギになります。
-
家族への情報共有と話し合い:上記のノートや目録を作ったら、家族にも存在を伝えておくことが大切です。遺言書は特に、遺言執行者になってもらう人や推定相続人に「作成した」事実だけでも知らせておくと安心です(内容は見せなくても構いません)。また、財産や終末期医療の希望について、元気なうちに家族と話し合っておくと良いでしょう。生前の家族間コミュニケーション不足は、相続発生後の争いの大きな原因になります。遠慮せずに自分の考えを共有することで、いざという時みんなが慌てずに済みます。
-
信頼できる相談先を決めておく:相続や遺言、生前整理のことで不安があれば、生前のうちに専門家に相談しておきましょう。たとえば司法書士や弁護士、行政書士、税理士といった専門家は相続手続きや遺言作成の強い味方です。顧問弁護士まではいかなくとも、「何かあったらこの人に相談しよう」というかかりつけ専門家が一人いるだけで心強いものです。また、ご高齢で身寄りがない方や、ご家族に負担をかけたくないと考えている方は、身元保証や死後事務を代行してくれる団体と契約し、万一の際の連絡先に指定しておく方法もあります。信頼できる相談先を生前に確保しておくことで、もしもの時にも頼れる窓口が明確になり安心です。
-
持ち物の生前整理:できる範囲で構いませんので、**生前整理(せいぜんせいり)にも取り組んでおきましょう。長年使っていない家具や衣類、趣味の品などは、思い切って処分したりリサイクルに出したりすることで、亡くなった後のご家族の負担を大きく減らせます。特に大量の荷物やゴミが残っていると、ご遺族が遺品整理業者に依頼して整理・処分する費用も時間もかかってしまいます。実際、「元気なうちに片付けておけばよかった…」という声は遺品整理の現場でもよく耳にします。生前整理を進める中で、写真や思い出の品を家族と見返すこともできますし、貴重品や重要書類の所在を再確認する良い機会にもなります。弊社でもご高齢の方から生前整理のご相談を受けることがありますが、「子供に遺品整理をさせるのは忍びないから、生きているうちにできるだけ整理しておきたい」**というお声をいただきます。生前整理を通じて身の回りを整えておけば、残りの人生をより身軽で安心な気持ちで過ごせるでしょう。
家族と「老後や相続のこと」を話し合った経験についての調査結果です。オレンジ色は「話し合ったことがある」、青色は「話し合ったことがない」の割合を示していますが、エンディングノートを書いている人は79.1%が家族と話し合い経験ありと回答したのに対し、書いていない人では51.6%にとどまりました。このように、エンディングノートをきっかけに生前に家族と話し合いを持つことが将来の争い防止に効果的であることがデータからも読み取れます。
生前対策をしっかり行っておくことで、遺族が受ける精神的・経済的な負担は大きく軽減されます。弊社が実際に遺品整理のお手伝いをしたご家庭でも、生前準備が行き届いていたケースでは手続きが滞りなく進み、遺品整理作業もスムーズに行えました。ご遺族の方も「故人が色々と準備してくれていたおかげで助かった」と安堵されていました。一方で準備が不十分だったケースでは、「まず何から手を付けて良いのか分からない」「役所や銀行の手続きに奔走して心に余裕がない」という声も聞かれます。こうした経験からも、生前対策の大切さを痛感しています。ぜひ早め早めの備えを心がけてみてください。
広島県における相談先やサポート情報
では、具体的に終活や相続の相談をしたい場合、広島県内ではどんなサポートがあるでしょうか。ここでは広島ならではの相談窓口や専門家・団体をご紹介します。
-
広島県の無料相談窓口:広島県庁では「県民相談」という無料相談窓口が設置されており、相続や遺言、家庭内の悩みなどについて広く相談を受け付けています。県民相談では必要に応じて適切な専門相談機関の紹介も行っており、弁護士による無料法律相談(予約制)も実施しています。まず何をして良いか分からないという場合は、県民相談室に問い合わせてみると良いでしょう。広島市中区の県庁本庁舎1階のほか、福山(東部地域県民相談室)など県内各地域に窓口があります。
-
専門家による相続相談:相続や遺言の専門家団体も、広島県内で定期的に相談会を開催しています。例えば広島弁護士会では法律相談センターにて相続に関する法律相談を受け付けていますし、広島司法書士会にも相続・遺言の相談窓口があります。また、国の法テラス(日本司法支援センター)広島支部でも、一定の条件下で相続問題の法律相談を無料または低料金で提供しています。こうした公的機関や士業(法律の専門家)への相談は、専門知識が必要な場面で強い味方となります。相談窓口の連絡先は広島県や各団体の公式サイトで公開されていますので、困ったときは気軽にアクセスしてみてください。
-
終活支援の団体・企業:終活全般についてワンストップで相談に乗ってくれる民間団体も広島県内に存在します。例えば広島市の一般社団法人蓮華は、高齢者のあらゆる悩みにワンストップで対応し、終活支援や身元保証、生前・死後の事務手続き代行、遺品整理の紹介まで包括的にサポートする団体です。このように、行政以外にも地域に根ざしたNPO法人や一般社団法人、終活カウンセラーなどの有資格者が相談に乗ってくれるケースがあります。また、最近では終活協議会のような全国組織が各都道府県に拠点を置き、終活ガイドという資格を持ったアドバイザーが地域の相談に応じてくれる仕組みも整いつつあります。身近に信頼できる人がいない場合でも、これら専門の団体にサポートを依頼することで安心して終活を進めることができるでしょう。
広島県内には以上のように公的・民間の様々な相談先があります。「ちょっと話を聞いてみたい」という段階でも、まずは電話やメールで問い合わせてみることをおすすめします。専門家や支援団体に相談することで、自分では気付かなかった対策や地元ならではの情報を得られるかもしれません。
まとめ
親族が亡くなった直後によく起こりがちなトラブルと、生前に備えておくべき対策について解説しました。**「うちは関係ない」と思っていても、相続や手続きのトラブルはどんなご家庭にも起こり得るものです。**だからこそ、元気な今のうちにできる準備を少しずつでも始めてみましょう。エンディングノートを書いてみる、家族に大事な情報を共有してみる、といった一歩からで構いません。
広島県には終活や相続の相談に乗ってくれる窓口や専門家がたくさんあります。不安なことがあれば一人で抱え込まず、上記のような機関や専門家にぜひ相談してみてください。もちろん弊社でも遺品整理を通じて培った経験から、生前整理や相続準備のご相談に応じることが可能です。もし終活や遺品整理についてご不明な点があれば、いつでもお気軽に弊社までご相談いただければ幸いです。事前の備えを万全にしておくことで、安心して充実した人生の最終章をお過ごしください。
----------------------------------------------------------------------
遺品・生前整理のナーガサポート
住所 : 広島県広島市中区江波二本松2丁目10-34-1
電話番号 : 082-927-0500
----------------------------------------------------------------------


