遺品整理の専門家が語る、スムーズに進めるためのポイントとよくある質問
2024/10/27
遺品整理の専門家が語る、スムーズに進めるためのポイントとよくある質問
目次案
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遺品整理でまず起きやすい「つまずき」
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スムーズに進める全体像(準備→仕分け→搬出→清掃)
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事前準備で差がつくポイント
3-1. 家族・関係者の役割分担と合意の取り方
3-2. 残す・手放すの判断基準を先に決める
3-3. 重要書類・貴重品の探索ルール(探す順番) -
仕分けの実務:現場が止まらない進め方
4-1. 「迷う物」を溜めない箱分けルール
4-2. 写真・手紙など思い出品の扱い方
4-3. 危険物・割れ物・薬品などの注意点 -
費用と見積もりの考え方(納得できる見積もりの見方)
5-1. 料金が変わりやすい要素(量・動線・階段・駐車など)
5-2. 追加費用が出やすいケースと防ぎ方
5-3. 買取がある場合の整理の進め方 -
近隣配慮とトラブル回避(マンション・戸建て共通)
6-1. 騒音・搬出動線・共用部の注意
6-2. プライバシー対策(個人情報・写真・通帳類) -
「自分たちでやる」か「専門家に任せる」かの判断基準
7-1. 自力で進めやすいケース/難しいケース
7-2. 依頼する場合のチェックポイント(当日の流れ・立ち会い可否) -
よくある質問(FAQ)
8-1. 何から手を付ければいいですか?
8-2. 立ち会いなしでも対応できますか?
8-3. 貴重品が見つかった場合はどうなりますか?
8-4. 供養が必要なものはありますか?
8-5. 見積もり当日に追加は発生しますか?
8-6. 作業時間はどれくらいかかりますか?
8-7. 片付け後の簡易清掃はどこまで対応できますか? -
まとめ:無理をしない進め方と、相談前に整理しておくと良いこと
1. 遺品整理でまず起きやすい「つまずき」
遺品整理は「片付け」や「処分」と同じ感覚で始めると、途中で手が止まりやすくなります。現場で特に多い“つまずき”は、作業量そのものよりも、判断と段取りが追いつかないことです。最初に起こりがちなポイントを整理しておきます。
つまずき① 何をどこまでやるかが決まらない
「とにかく片付けよう」と始めると、途中で基準がブレます。
残す・譲る・手放すの判断が都度変わり、家族間でも話が噛み合わなくなります。最初に“ゴール”を決めないと、作業が無限に広がります。
つまずき② 重要書類・貴重品の探索が後回しになる
整理を急ぐほど、書類や貴重品が混ざりやすく、見落としが増えます。
通帳・印鑑・保険関連・不動産書類・権利関係の紙類は、後から必要になることが多く、最初に探索ルールを作らないと混乱しやすい部分です。
つまずき③ 思い出品で手が止まり、時間が溶ける
写真、手紙、贈り物、趣味の道具などは、気持ちが動いて当然です。
ただ、見始めると作業が止まりやすいので、「見る時間」と「仕分けする時間」を分けないと、予定通りに終わりません。
つまずき④ 家族・親族の意見が割れて進まない
遺品整理で一番時間がかかるのは、物の量より“合意形成”です。
「残したい」「捨てたい」「売りたい」「供養したい」など価値観が違うと、判断が保留になり、現場が停滞します。
つまずき⑤ 安全面の見落としで作業が止まる
重い家具、割れ物、薬品、刃物、スプレー缶、電池、カビや埃など、遺品整理は意外と危険が多い作業です。
無理な持ち運びや慣れない分解でケガにつながると、以降の段取りが崩れてしまいます。
つまずき⑥ 「捨て方」「運び出し」「時間」の現実に後から気づく
分別ルール、搬出経路、車を停める場所、階段の有無、作業人数。
これらは当日になってから負荷が増えやすいポイントです。見積もりや計画が甘いと、追加の手間や日数が必要になります。
このあと2章では、こうしたつまずきを避けるために、全体の流れを「準備→仕分け→搬出→清掃」の順でわかりやすく整理します。
2. スムーズに進める全体像 準備→仕分け→搬出→清掃
遺品整理を早く終わらせたいときほど、最初に「全体の流れ」を揃えることが重要です。現場での作業は大きく4つの工程に分けられます。ここを押さえるだけで、迷いと手戻りが大幅に減ります。
2-1. 準備:当日の迷いを先に潰す工程
最初にやるべきは、片付けを始めることではなく「決めることを決める」ことです。
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目的を明確にする
例:退去日までに空にする、一部だけ残して整える、売却前に整えるなど -
役割分担を決める
判断する人、運ぶ人、書類を探す人など、役割が曖昧だと止まります -
優先順位を決める
重要書類・貴重品探索を最優先にしてから、生活用品や大型家具へ進む -
置き場と箱分けルールを作る
残す、譲る、手放す、保留の4分類を固定し、置く場所も決めておく -
処分方法の方針を決める
自治体ルールに沿って出すもの、専門の回収手配が必要なもの、買取対象に回すものを分けておく
この準備ができていると、当日の現場が「判断の連続」にならず、作業が流れます。
2-2. 仕分け:作業の8割を決める工程
仕分けは、丁寧にやるほど時間がかかるのではなく、ルールが曖昧なほど時間がかかります。コツは、迷う物を増やさないことです。
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まずは一部屋を“完結”させる
部屋をまたぐと物が混ざって失速します -
小さい物から始めて勢いをつける
引き出し、棚、押し入れの手前など、判断が早いところから進める -
保留は最小限にする
迷う物は一旦「保留箱」に集め、最後にまとめて判断する
重要なのは、思い出品を見つけたときに作業が止まらない仕組みです。見返す時間は別枠に切り分けるだけで、進行が安定します。
2-3. 搬出:安全と近隣配慮で差が出る工程
搬出は、スピードよりも段取りと安全が優先です。ここで事故やトラブルが起きると、全工程が崩れます。
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動線を確保してから運ぶ
通路の確保、玄関周りの整理、養生が必要な場合は先に行う -
重量物は無理をしない
大型家具や家電は人数と道具が必要です。無理に動かすとケガにつながります -
車両の停車位置と搬出時間帯を考える
近隣への配慮、共用部の通行、階段の使用などを事前に想定しておく
2-4. 清掃:仕上げで満足度が変わる工程
最後の清掃は、見た目だけでなく次の行動をスムーズにします。退去、売却、相続後の管理など、目的に合わせて整える範囲を決めると無駄がありません。
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まずは掃き掃除・拭き掃除などの簡易清掃
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臭い、カビ、汚れが強い場合は別途対応を検討
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立ち会いの有無や写真記録など、確認方法も決めておく
この4工程を「順番どおりに」進めるだけで、現場はかなり落ち着きます。次は、工程の精度を一気に上げるための「事前準備で差がつくポイント」を具体的に書きます。
3. 事前準備で差がつくポイント
遺品整理がスムーズに進むかどうかは、当日の作業よりも「前日までに決め切れているか」でほぼ決まります。ここでは、現場で止まりやすいポイントを事前に潰すための準備を、実務の観点でまとめます。
3-1. 家族・関係者の役割分担と合意の取り方
遺品整理は、物を片付ける作業であると同時に、家族間の意思決定の連続です。現場で揉める原因は、ほとんどが「誰が決めるのか」「どこまで残すのか」が曖昧なことにあります。
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判断者を決める
その場で判断できる人がいないと、保留が増えて作業が止まります -
優先順位の合意を取る
重要書類・貴重品を最優先にする、思い出品は最後にまとめる、など -
残す基準を共有する
例:相続・契約に関わる物は必ず保管、写真は厳選、衣類は一定量までなど -
当日のルールを簡単に紙に書く
「迷ったら保留箱」「勝手に捨てない」「貴重品っぽい物は一旦集約」
これだけでもトラブルが減ります
合意形成が難しい場合は、「判断を先送りにする物」と「今決める物」を分けるだけでも前進します。
3-2. 残す・手放すの判断基準を先に決める
遺品整理が遅くなる最大要因は、現場で判断を始めてしまうことです。基準を作っておくと、迷いが減り、短時間で進みます。
おすすめの考え方は、次の4分類を固定することです。
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残す(必須)
重要書類、権利関係、形見として決めた物、今後も使う家財 -
譲る(渡す先が決まっている)
親族・知人へ、施設へ、など行き先が決まっている物 -
手放す(処分・回収・引き取り)
使わない生活用品、劣化した衣類、壊れた家電など -
保留(後で判断)
迷う物はここへ。保留箱は増やしすぎないのがコツです
ここで大事なのは、保留を“判断の先延ばし”にしないことです。最後にまとめて判断する時間を取る前提で、保留の置き場を決めておくと現場が散らかりません。
3-3. 重要書類・貴重品の探索ルール(探す順番)
書類と貴重品を後回しにすると、見落としが増えて、後から探し直すことになります。スムーズに進めるには「探す順番」を固定し、見つけたら集約する仕組みを作ります。
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まず見るべき場所
財布・バッグ類、引き出し、タンスの上段、机周り、仏壇周り、書類棚 -
見落としがちな場所
本やノートの間、封筒の束、箱の底、衣類のポケット、缶や小箱の中 -
集約ルールを作る
見つけたら一箇所へ集める。誰が保管するかも決めておく -
個人情報の扱い
書類類はその場で散らさず、必ず一つの箱にまとめる
写真・手紙なども混ざるので、分類箱を分けておくと安心です
探索は「徹底的にやる」より、「先に一定範囲を押さえてから作業に入る」ほうが、結果的にスピードと安全性が両立します。
4. 仕分けの実務:現場が止まらない進め方
遺品整理が予定どおりに進まない原因の多くは、仕分け中に判断が詰まり、手が止まることです。仕分けをスムーズにするコツは、気合いや根性ではなく「迷いを発生させない仕組み」を先に作ることです。
4-1. 「迷う物」を溜めない箱分けルール
仕分けの基本は、分類の数を増やさないことです。細かく分けすぎるほど判断回数が増え、疲れて失速します。おすすめは最初から次の箱と置き場を用意し、迷ったら機械的に入れる運用にすることです。
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残す箱
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譲る箱
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手放す箱
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保留箱
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重要書類・貴重品箱
ポイントは保留箱の運用です。保留箱は、迷ったときの逃げ道として有効ですが、増やしすぎると最後に判断が集中して結局止まります。保留箱は原則1箱まで、あふれそうならその時点で判断に戻る。これだけで全体の速度が安定します。
また、箱に入れる前に悩まない工夫として、基準を短い言葉にしておくと効果があります。
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今後1年以内に使うか
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代わりがきくか
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保管に場所と手間がかかるか
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家族全員にとって必要か
4-2. 写真・手紙など思い出品の扱い方
思い出品は、遺品整理で最も作業が止まりやすいポイントです。丁寧に扱うことは大切ですが、仕分けの最中に見始めると時間が一気に溶けます。スムーズに進めるには、思い出品を特別扱いして良いルールを作ります。
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思い出品は専用の箱に集約し、その場では原則見ない
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見返す時間を別日に確保する、または当日の最後に30分だけ取る
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写真は全て残すのではなく、残す基準を決める
例:人物が写っているもの、日付や行事が分かるもの、家族の節目のもの
手紙やアルバムは、家族間で価値観が割れやすい品目です。勝手に判断せず、保留箱よりさらに上位の「確認待ち」として扱うとトラブルを避けられます。
4-3. 危険物・割れ物・薬品などの注意点
遺品整理は、ケガや体調不良のリスクがある作業です。安全面の見落としで作業が止まると、その後の段取りが崩れます。特に注意したいものを先に把握し、見つけたら専用の置き場にまとめます。
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割れ物
ガラス、陶器、鏡、額縁などは、まとめて運ぶ前に保護し、箱に表示して分ける -
刃物
包丁、カッター、ハサミ、工具類は、むき出しにせず一箇所に集める -
薬・医療用品
内服薬、塗り薬、注射針などは混在しやすいので、見つけたら即隔離する -
スプレー缶・ライター・電池類
他の不用品と混ざると危険です。専用の箱に分けて保管する -
カビ・埃が多い場所
押し入れ、床下収納、物置などは無理に一気にやらず、換気と休憩を挟む
安全対策は、作業を遅くするものではなく、結果的に手戻りや中断を減らして最短で終わらせるための手段です。
5. 費用と見積もりの考え方(納得できる見積もりの見方)
遺品整理の費用は「広さだけ」で決まるわけではありません。現場では、作業量(物量)と搬出条件、仕分けの難易度によって大きく変動します。ここを理解しておくと、見積もりの比較がしやすくなり、当日の追加費用も防ぎやすくなります。
5-1. 料金が変わりやすい要素(量・動線・階段・駐車など)
見積もり金額に影響する代表的な要素は、次のとおりです。
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物量(回収量)
袋や段ボールの数だけでなく、大型家具・家電の有無で変わります -
仕分けの難易度
「全部まとめて」よりも、「残す物を丁寧に選別」「書類探索をしながら」などは時間がかかります -
搬出動線
玄関までの距離、廊下の幅、階段作業の有無、エレベーターの有無で負荷が変わります -
駐車状況
建物前に停められるか、離れた場所からの運搬になるかで作業量が変わります -
清掃の範囲
簡易清掃か、汚れや臭いへの対応まで行うかで工程が変わります -
特殊な品目
分解が必要な家具、重量物、割れ物が多いケースなどは慎重な作業が必要になります
ポイントは、同じ「1LDK」「2DK」でも条件で工数がまったく違う、ということです。比較するときは広さよりも、上の要素が見積もりに反映されているかを見ます。
5-2. 追加費用が出やすいケースと防ぎ方
追加費用が発生しやすいのは、作業当日に「想定外」が出てくるケースです。防ぐためには、見積もり時点で情報のすり合わせをしておくことが重要です。
追加が出やすい例
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収納の奥や別部屋に、想定より多くの物が残っていた
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大型家具・家電が増えた、または搬出条件が想定より厳しかった
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当日になって「残す物を増やす」「仕分けを細かくする」など方針が変わった
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分別や袋詰めが必要な品が多く、想定より時間がかかった
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作業範囲(物置、庭、ベランダ等)が当日追加になった
追加を防ぐチェック
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「作業範囲」を部屋単位で明確にする(どこまでやるか)
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大型家具・家電・重い物は事前にリストアップする
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収納の中も含めて、写真や現地で物量を共有する
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見積もりに「含まれる作業」と「含まれない作業」を確認する
例:仕分け、梱包、搬出、簡易清掃、階段作業、駐車条件など -
追加が出る条件と、そのときの算出方法を事前に確認する
見積もりは金額だけでなく、「何が含まれているか」を揃えて比較すると、納得感が出ます。
5-3. 買取がある場合の整理の進め方
買取が絡むと、遺品整理は費用面でも手間の面でも進め方が変わります。ポイントは、買取の可能性がある物を最初から混ぜないことです。
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価値がありそうな物は“専用箱”へ集約する
混在すると、傷・破損や見落としが起きやすくなります -
付属品・箱・説明書を可能な範囲で揃える
同じ品でも評価が変わりやすい部分です -
その場で判断しない物は保留に回す
迷う物を無理に決めると後悔が残りやすいので、最後にまとめて判断します -
「買取分を差し引く」条件を事前に確認する
何が買取対象で、どのタイミングで精算するのかを明確にしておくと安心です
6. 近隣配慮とトラブル回避(マンション・戸建て共通)
遺品整理は「家の中の作業」ですが、搬出が始まると近隣に影響が出ます。作業をスムーズに終えるためにも、最初から近隣配慮を段取りに組み込むのが実務的です。
6-1. 騒音・搬出動線・共用部の注意
近隣トラブルの多くは、作業内容そのものより「時間帯」「動線」「共用部の扱い」で起きます。以下を事前に決めておくと、当日のストレスが減ります。
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作業時間帯を整える
朝早すぎる開始や夕方以降の搬出は避け、近隣の生活リズムに配慮します。 -
駐車位置と搬出ルートを固定する
一時停車の場所、搬出ルート、車両の出入り回数を想定しておくと混乱しません。 -
共用部は「汚さない・塞がない」が基本
廊下、階段、エレベーター前、エントランスに荷物を溜めない運用にします。 -
養生の判断を先にする
壁や床、エレベーター内、手すりなど、傷が付くと後が大変です。必要な範囲だけでも保護しておくと安心です。 -
マンションの場合は管理規約・管理会社への確認
エレベーターの使用ルール、養生の有無、台車の可否、作業可能時間など、建物ごとの決まりがあるため事前確認が有効です。 -
分解が必要な家具は室内で段取りしてから搬出
玄関先や共用部での作業は、音・通行・安全面でトラブルになりやすいです。
「片付け作業」より「搬出作業」のほうが目立つ、という前提で組み立てると失敗しません。
6-2. プライバシー対策(個人情報・写真・通帳類)
遺品整理で見落としがちなリスクが、個人情報の流出です。書類の取り扱いが雑になると、本人やご家族にとって大きな不安につながります。以下は現場での基本ルールとしておすすめです。
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個人情報は“専用箱”に集約する
書類、カード類、鍵、印鑑、通帳、保険・年金関連などは、見つけたら即集約し、作業エリアから離して管理します。 -
写真・手紙は「作業中に開かない」運用にする
内容確認は後日でもできます。作業中は専用箱にまとめ、現場で散らさないことが重要です。 -
デジタル機器の扱いを決める
スマホ、PC、外付けHDD、USBなどは情報量が大きく、処分前の手順(保管・初期化・解約確認など)を家族内で決めておくと安心です。 -
“廃棄予定の紙”にも重要情報が混ざる前提で進める
封筒、メモ、取扱説明書の間、雑誌や本の挟み込みなど、見落としが多いポイントです。紙類は一度まとめて見直す運用が安全です。 -
立ち会いが難しい場合は確認方法を決める
重要書類・貴重品が出た際の連絡方法、保管場所、最終確認のタイミングなどを先に決めておくと不安が残りにくくなります。
7. 「自分たちでやる」か「専門家に任せる」かの判断基準
遺品整理は、ご家族だけで進めることも可能です。ただし、無理をすると体力面・時間面だけでなく、判断疲れや家族間の衝突につながりやすい作業でもあります。ここでは、現実的な判断基準を整理します。
7-1. 自力で進めやすいケース/難しいケース
まずは「自力で進めやすい条件」を押さえます。これに当てはまるほど、家族だけでも進めやすい傾向があります。
自力で進めやすいケース
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期限に余裕がある(退去日や売却予定が先)
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物量が少なく、部屋数も多くない
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搬出条件が良い(階段が少ない、駐車がしやすい)
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家族間で方針が一致している(残す/手放す基準が揃っている)
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重要書類の場所がある程度見当ついている
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仕分けに慣れている人が中心になれる
一方で、次の条件があると「自力だけ」で進めるほど負担が大きくなりやすいです。
自力で難しくなりやすいケース
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期限が近い(退去、売却、相続手続きの期限など)
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物量が多い、収納が多い、長年暮らした家
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大型家具・家電が多い、重量物が多い
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階段作業、搬出距離が長い、駐車が難しい
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片付け途中の物が多く、部屋の導線が悪い
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ご家族が遠方で集まる回数が限られる
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意見が割れて決められない(保留が増える)
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カビ・埃・臭いなどで作業環境が厳しい
判断のコツは「できるかどうか」ではなく、「無理をして続けられるかどうか」です。遺品整理は1日で終わるとは限らないため、途中で疲弊すると進行が止まります。
7-2. 依頼する場合のチェックポイント(当日の流れ・立ち会い可否)
専門家に依頼する場合は、「安いか高いか」だけで決めると、期待と現実のズレが出やすくなります。見積もり前後で確認しておきたいポイントをまとめます。
当日の流れで確認すること
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作業前に、残す物の最終確認はできるか
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重要書類・貴重品が出たときの扱い(都度確認/まとめて報告など)
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仕分けの粒度(どこまで分けるのか、保留対応は可能か)
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搬出時の養生範囲(共用部を含むか、必要最低限か)
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簡易清掃の範囲(どこまで含まれるか)
立ち会いに関する確認
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立ち会い必須か、途中参加でも良いか、完全に難しい場合はどうするか
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鍵の受け渡し方法、作業中の連絡手段
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作業後の確認方法(写真・動画・チェック項目の共有など)
見積もり・料金で確認すること
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作業範囲(部屋・物置・庭・ベランダなど)を明確にする
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追加料金が発生する条件と算出方法
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買取がある場合の精算方法(いつ、何を基準に)
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作業人数と想定時間(極端に少ない前提になっていないか)
依頼の良し悪しは、当日の現場が「早いか」より、「安心して任せられるか」「手戻りが出ないか」で決まります。
8. よくある質問(FAQ)
遺品整理のご相談では、内容が似ていてもご家庭ごとに事情が異なります。ここでは現場で特に多い質問を、スムーズに進めるための考え方とあわせて整理します。
8-1. 何から手を付ければいいですか?
最初にやるべきは「片付け」ではなく、目的とルール決めです。
退去日や売却予定など期限がある場合は、全体の工程(準備→仕分け→搬出→清掃)を先に組み立て、重要書類・貴重品の探索を最優先に進めるのが基本です。部屋をまたいで手を付けると物が混ざるため、まずは一部屋を完結させる進め方が安定します。
8-2. 立ち会いなしでも対応できますか?
状況によっては可能ですが、安心して進めるには事前の取り決めが重要です。
鍵の受け渡し方法、当日の連絡手段、重要書類や貴重品が出た場合の確認方法、残す物の基準、作業範囲などを事前に明確にすると、立ち会いが難しい場合でもスムーズに進めやすくなります。
8-3. 貴重品が見つかった場合はどうなりますか?
最初から「貴重品はどこに集約するか」「誰が管理するか」を決めておくと安心です。
現場では、見つけた都度の確認が必要な場合と、まとめて報告する運用が向く場合があります。ご家族の希望に合わせて、連絡のタイミングや保管方法を決めておくとトラブルを防げます。
8-4. 供養が必要なものはありますか?
供養が必要かどうかは、物の種類よりもご家族の気持ちの整理が基準になることが多いです。
写真、手紙、仏具、故人の愛用品など、処分に抵抗が出やすい物は、無理に当日決めず保留に回し、後で落ち着いて判断するほうが後悔が残りにくくなります。
8-5. 見積もり当日に追加は発生しますか?
見積もり時点の情報が十分に共有できていれば、追加が発生しにくくなります。
追加が出やすいのは、当日に作業範囲が増える、物量が想定より多い、大型家具・家電が増える、仕分けの粒度が変わるなどのケースです。見積もりの段階で「含まれる作業」と「含まれない作業」、追加が出る条件と算出方法を確認しておくと安心です。
8-6. 作業時間はどれくらいかかりますか?
作業時間は、広さよりも物量・動線・仕分けの難易度で決まります。
収納が多い、書類探索が必要、搬出条件が厳しい、階段作業が多い場合は時間がかかりやすいです。反対に、残す物が少なく方針が固まっていると短時間で進みます。目安を知りたい場合は、物量と搬出条件を整理しておくと判断しやすくなります。
8-7. 片付け後の簡易清掃はどこまで対応できますか?
簡易清掃は、掃き掃除・拭き掃除など「見た目を整える」範囲を指すことが多いです。
一方で、臭い、カビ、強い汚れなどへの対応は、別工程になる場合があります。退去や売却など目的がある場合は、どこまでの仕上げが必要かを先に決め、その範囲が見積もりに含まれているか確認するのが確実です。
9. まとめ:無理をしない進め方と、相談前に整理しておくと良いこと
遺品整理をスムーズに進める最大のポイントは、「一気に終わらせる」ことではなく、迷いと手戻りを減らす段取りを先に作ることです。準備が整っていれば、作業は自然と流れ、必要以上に心身を消耗せずに進められます。
スムーズに進めるための要点
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まずは全体像を揃える
準備→仕分け→搬出→清掃の順で進めると、途中で詰まりにくくなります。 -
重要書類・貴重品探索を最優先にする
後回しにすると探し直しが発生し、時間も気持ちも削られます。 -
箱分けルールを固定し、保留を増やしすぎない
迷う物をその場で抱え込まず、仕組みで前に進めることが大切です。 -
思い出品は「見る時間」と「仕分ける時間」を分ける
気持ちが動くのは自然なことなので、止まらない工夫を入れるのが現実的です。 -
安全と近隣配慮を段取りに組み込む
ケガやトラブルで中断すると、結局いちばん遠回りになります。
相談前に整理しておくと良いこと
専門家に相談する場合でも、ご家族だけで進める場合でも、次の情報が揃っていると判断が早くなります。
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目的と期限(退去日、売却予定、相続の進行状況など)
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作業範囲(どの部屋・物置・庭・ベランダまでやるか)
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残す物の基準(形見、書類、写真などの扱い方針)
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貴重品・書類の優先順位(まず探す場所の目星)
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物量のイメージ(大型家具・家電の有無、収納の多さ)
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立ち会いの可否(連絡方法、確認方法、鍵の扱い)
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買取の希望があるか(価値がありそうな物の集約)
遺品整理は、気持ちの整理と作業の整理が同時に起きるため、無理をすると負担が大きくなりがちです。進め方に迷うときは、まず「決めること」を先に決めて、作業を止めない仕組みを作る。それが、最終的にいちばん負担が少ない進め方になります。
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遺品・生前整理のナーガサポート
住所 : 広島県広島市中区江波二本松2丁目10-34-1
電話番号 : 082-927-0500
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